独り言
悲しいニュースがあった。小学一年の児童が、給食に出たうずらの卵を喉に詰まらせ死亡したという。続報やSNSなどでは、今後うずらの卵を給食に出すのを控えようとか、よく噛んで食べる指導も含めての食育ではないかとかいろいろな意見が飛び交っている。…
子供の頃から、よくみる夢があった。 といっても、まったく同じ内容の夢を何度もみるわけではない。ただ、いくつか共通する点があるというか、たぶん場所が違っているだけだ。 夢に出てくるのは知らない道、知らない街、どこまでも続く知らない景色。そんな…
八月二十四日。ローリングストーンズのドラマー、チャーリー・ワッツがロンドンの病院で亡くなった。八十歳だった。 ローリングストーンズは一九六三年にチャック・ベリーのカバー〝カム・オン〟でデビューした、もう半世紀と八年も活動し続けている超長寿バ…
奇妙な相性の男友達がいた。 奇妙というのは、話は合うのに何故か喧嘩ばかりしているとか、そういう意味ではない。読んでくれている人の誰ひとり、きっと想像もつかないだろう――その友人、ここでは仮に平山くんとしておこう。平山くんと私が夜いっしょにいる…
押し入れから古いアルバムを引っ張り出して、偶に見る。ぴったりとくっついてしまっているページをぺりぺりと剥がしながら捲っていくと、なんとも可愛げのない、仏頂面をした幼い私がそこにいる。小学校の入学式の朝、玄関先で撮られた写真だ。フリルの付い…
投稿サイトの近況ノートに書いたものだけど、けっこう時間かけてリストアップしたし、もったいないのでこちらでも公開しとく。 そのうちプロフィールとかにもリンクするかも。 たぶんこれで頭の配線ちょっと変えられた、影響大な小説20選 コナン・ドイル 『…
私は、自分のために、自分が読みたい小説を書いている。 海外が舞台で、作中に流れるのは六〇年代、七〇年代の旧いロック。もちろんキャラクターたちも日本人ではなく、食べものやお酒など、その舞台のものをどんどん登場させてリアリティを出す。 現実の日…
関西人は納豆を食べない、などと云われているのはよく知っているが、うちの母は京都生まれで京都育ち、成人してから大阪にいたりしたにも拘わらず、納豆が大好物だった。といっても母は夜中の仕事だったので朝食を食べるわけではなく、ふつうより早めに食べ…
大好きなバーがあった。 もう二十数年も前、まだ私が独身でひとり暮らしをしていた頃のことである。友人に誘われて行ったそのバーは、教えてもらわなければ絶対に知ることはなかったであろう住宅街の外れのなんでもない通りに、ひっそりと佇んでいた。ネオン…
私は文章を書くことが好きで、他のことに比べればまあ、得意なほうだ。上手いか下手かはわからないけれど、本を読むのは小さい頃から大好きで、これまでに数えきれないほど――ジャンルに偏りはあるが――読んできた。だから、それなりに読む力はあるはずだし、…
新型コロナウイルスの影響で、休校中である子供の預け先に困ったり、子供だけで留守番させざるを得なかったりと大変そうな話をよく聞く最近だが――昔、たぶん二十数年か三十年ほど前までは、今ほどきちんと子供が護られていなかったような気がする。今が過保…
三ヶ月半ぶりに“カルロヴィ・ヴァリの殺人”という、中編小説の連載を始めた。 前作、37万文字超の長編をおよそ一年かけて書きあげてからというもの、ずっと呆けたように怠惰な毎日を過ごしていた。書いている最中にもあった、アウトプット作業ばかりしていた…
うちのお嬢さんは、ちょっと変わっている。 ものすごく甘えん坊で寂しがり屋で、常に誰かの傍に居たがるくせに、決して抱っこはさせてくれない。撫でろ、くーしくーししろ、尻尾の付け根を叩けとだけ要求する。そういうコはまあ少なくはないのだろうが、うち…
tumblr からはてなブログに引っ越してきました。 tumblr はカスタマイズしやすくて気に入っていたんだけども、ちょこちょこと表示されないことがあったり、ダッシュボードに余所様の変な画像を上げているエントリが勝手に上がってきたりするのが鬱陶しくなっ…
“THE LAST TIME” 、ようやく連載を終え、完結した――というより、書き終えることができた。 あれほど書き終えてからしばらく寝かせて、最初から何度も読みかえして、直しに直して……と云っていたにも拘わらず、エピローグなどは書きあげたその日のうちにアップ…
ある日突然、キーボードに向かったまままったく手が動かず、ぼーっとするようになった。文章が、言葉が沸いてこないのだ。 今から書こうとする展開はしっかりと頭の中にあるのに、それを紡いでいくことができないのである。あ、だめだ。今日は調子が悪い、の…
ロンドン寮制学校編、時間をみつけては書き進めているのだけれど……長い。自分で云うのもなんだが本当に長い。しかも、もう既に16万文字とかなり長くなっているというのに、プロットをしっかり見直したところ、これでまだやっと描いている期間的には半分なの…
バレンタインデイに絡めた短編を、なんとか日付が14日のうちに投稿サイトにアップすることができた。本当にギリギリで、最後のほうはざっと誤字のチェックだけした程度だ。 以前にも書いたけれど、私は何度も何度も読み返しながら書いて、書き上げたらしばら…
ロンドンの学生時代の話より先に、ブダペストにいた頃の短編が一本書けてしまった。 プロットを練って書き始め、かなり進んでからあれ? こういうのってあれじゃないのかなとか気づいたことがあって、もう一度いろいろと調べ直し最初から書き直して――などと…
調子に乗って二作目を書いている。 “THE DEVIL” から更に時間を遡って、今度はルカとテディ、二人が出会った学生時代の話を書き始めた。 “THE DEVIL” の中でも少し書いたが、二人がいたのはロンドンのボーディングスクールである。全寮制の男子校――構内に教…
ふと思い立って、書き始めたのは六月に入ったばかりの頃だった。とはいえ、主立ったキャラクターはもうずっと何年も頭の中にあったもので、よし、もう書こう! と決めてから名前や細かい設定を決めるまで二日ほどしかかからなかった。内容も、好きなモノをも…