ふと思い立って、書き始めたのは六月に入ったばかりの頃だった。とはいえ、主立ったキャラクターはもうずっと何年も頭の中にあったもので、よし、もう書こう！ と決めてから名前や細かい設定を決めるまで二日ほどしかかからなかった。内容も、好きなモノをもうこれでもかってくらい詰め込んだ、自分のための小説にしよう、読みたいから書くんだ！ と思っていたので、プロットを仕上げるのも早かった。が、書き始めると途中でキャラクターに愛着が湧いてしまって、死ぬはずだったキャラをどうしても殺せなくなってしまった。必死でなんとか救済措置を考え、大幅にプロットを練り直し、付け足し、ようやく自分の中ですとんと腑に落ちる着地点が見つかったときは本当にほっとした。そして、24万文字を超える物語を三ヶ月弱で書き上げることができた。途中で調べ物をしたり、サブタイトルに使う曲名に悩んでいる時間もかなりあったので、結構速いペースで書けたのではないかと思う。
自分が読みたくて書いた――究極のチラ裏だ。だから、書き上がったものをどうしようかと考え始めたときかなり悩んだ。こんなもの公開していいんだろうか。読む人なんているんだろうか？ そう思った。でも、まあ……せっかく書いたものだし、物は試しに上げてみるか、と思って二ヶ所に投稿してみた。
投稿してから、ふと思った。ＳＮＳ嫌いで Twitter も Facebook もなんにもやってないので、せめてブログのようなものくらい持っておこうかな、と。で、ここを開設してみたわけである。小説は投稿サイトのほうでＰＶ数を稼ぎたいのでこっちでは上げないけれど、思いつきで書いたＳＳくらいならここにアップするのもいいかもしれない。あとは普通に独り言でも――うちのお嬢さんの写真なんかもアップすればいいんだろうけど、写真撮るの面倒で好きじゃないんだよなあ。まあ、ぼちぼちなにか発信していこうと思う。
