碧柘榴庵

-aozakuro an- ロックと映画と猫を愛する文字書きのブログです。

生きてます、書いてます。

 ある日突然、キーボードに向かったまままったく手が動かず、ぼーっとするようになった。文章が、言葉が沸いてこないのだ。
 今から書こうとする展開はしっかりと頭の中にあるのに、それを紡いでいくことができないのである。あ、だめだ。今日は調子が悪い、のらないときは頑張って書いてもあまりいいものにならないのでやめておこう。とゲームをしたりして時間を潰す。そして翌日――また同じことを繰り返す。そんなことがもう何週間も続いていた。
 そして気がついた――これは一種の「枯れ」だ。ずっとPCに向かって書きたいものを書いてきて、しばらく本を読んだり映画を観たりすることがなくなっていた。もともと出不精でもあるので外の景色もあまり見ていない。つまり、アウトプットばかりしていてインプットをしていなかった――これではなにも沸いてくるわけがない。

 必要なのは脳への刺激だろうと思った。綺麗な景色を見て、美味しいものを食べ、読みたいと思っていた本を読む。旅行にでも行ければベストなのだろうが、それは諸処の事情により叶わなかった。あとは映画か――そういえば最近は『ボヘミアン・ラプソディ』以外の映画はまったく観ていなかった。映画を観るというのは一日のうちのけっこうな時間を消費するので、ついついだんだんと観なくなってきていた気がする。おとなになればなるほど時計の針の動きは無情に速くなり、カレンダーの残り枚数はあっという間に少なくなる。

 今日は部屋の模様替えをした。ずっとロータイプのデスクにだらだらと良くない姿勢で向かっていたが、今日からは久しぶりに大きく余裕のあるPCデスクだ。モニターの両側、デスクのめいっぱい端にスピーカーを置くと音が格段に良く聴こえるようになった。今、ゾンビーズの “Odessey and Oracle” を聴きながらこれを書いている。25万文字書き進めていたロンドン寮制学校編を最初から読み直し、あちこち直しながらあらためて世界を自分の中で膨らませる。そのために必要なのが、いろいろなものから得る刺激なのだ。

 もしも私の書くような拙い、しかも趣味全開のチラ裏小説を待っていてくださる奇特な方がいるのなら、非常に申し訳ないことなのだけれど……早く書かねば、と焦ることはせずにゆっくりじっくり、インプットもしながら気長に書いていこうと思っているので、いましばらくお待ち戴けるとありがたいです。